連載・特集

2019.8.22みすず野

 松本市内の知人が雑談の中で言った。「介護は突然やって来ますね」。けだし名言だと思った。高齢の親の介護である。きのうまで全部自分でできていたのに、骨粗しょう症による小さな骨の骨折が判明、ベッドから自力で起き上がることもできなくなった◆病院の入院はかなわず、民間施設に入所しているが、ずっとというわけにはいかないと。少し前、介護に関する意識調査結果が、全国紙に出ていた。夫を介護したいと思っている妻は3割にとどまるのに、妻を介護したい夫は5割以上。ロボットの介護を受けたいかは、「受けたい」「受けてもよい」が8割を超えた◆理由は「ロボットは気を使わなくていい」。こうした数字は、時代をよく映しているようだ。近い将来、ロボット介護が普及するかもしれないが、実際にロボットに介護されたとき、どう感じるかは別問題。親、あるいは伴侶の介護の課題は、これからますます深刻になる◆施設や担い手の不足、家庭で見るとすれば、老老介護、介護孤立、介護離職等である。離職者は働き盛りの40~50代が多く、その後の再就職が難しい。きめ細かな支援策が求められるゆえんだ。