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お城のアイドル 白鳥死ぬ 松ちゃん老衰23歳

 国宝松本城のお堀を優雅に泳ぐ姿が市民や観光客に親しまれてきた、雌のコブハクチョウ「松ちゃん」が死んだことが23日、分かった。平成11年の太鼓門復元を祝って翌年に国宝彦根城(滋賀県彦根市)から雄の「彦ちゃん」(平成23年に死亡)とつがいで寄贈された1羽で、現在お堀にいる3羽の白鳥の母親でもある。近年は体の衰えが目立っていたといい、死因は老衰とみられる。関係者は推定23歳だったお城のアイドルの死を惜しんでいる。

 松本城管理事務所によると、20日午後1時半ころ、黒門と太鼓門の間のお堀にいた松ちゃんの様子がおかしいと観光客が気づき、連絡を受けた職員がボートで救助に駆けつけたが、間もなく死んだという。県松本保健福祉事務所の職員が現地で検死したが、特に病気は見られず、コブハクチョウの飼育寿命が一般的に20~30歳程度のため、死因を老衰と判断した。
 管理事務所によると、松本城公園の白鳥飼育は、昭和39年に森永乳業から寄贈されたつがいの「モリオ」「ナガコ」に始まる。その後ふ化した「マツオ」や「シロオ」など5、6羽が第2世代として親しまれ、一部は岐阜県高山市に寄贈された。松ちゃん・彦ちゃんは第3世代で、松ちゃんは、東内堀で一緒に暮らした13歳の雄1羽と西側の外堀・内堀に暮らす17歳の雌2羽とともに親しまれていた。
 松ちゃんは最近、お気に入りの休憩場所の二の丸御殿跡東側の急斜面をよじ登れず水面近くで休むことも多かった。管理事務所の小松伸康さん(37)は「食欲も落ち気味で職員みんなで心配していた。多くの人に親しまれていただけに残念」と惜しみ「残る3羽の子供たちを引き続き見守ってほしい」と願っていた。