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塩尻市の山城50カ所 まとめたマップ完成

完成した山城マップを広げて見る関係者
 塩尻市教育委員会と市立平出博物館が、市内に残る中世の山城や館跡など50カ所を落とし込んだ地図「しおじりの山城」を制作した。これだけ多く郷土の山城を集約した資料は初めてという。城郭が権威の象徴となる以前、軍事施設として自然や地形を取り入れながら築かれた往時を感じさせる一枚だ。 
 A2判カラー両面印刷で2000部を作った。表面では塩尻市の地図に50カ所の山城を落とし込み、それぞれの名称や特徴を紹介している。熊井城、妙義山城、飯綱城のように比較的遺構の形がよく分かる山城から、地名や伝承として伝わる野村館、立小路館、上の段館までさまざまだ。裏面には代表的な城跡の解説、山城にまつわる用語の紹介を載せた。  近年全国的に山城人気が高まる一方、500年前後もさかのぼった戦乱期の城郭は検証が難しく、市内の城跡もいつ、誰が築いたかなど不明瞭な点が少なくないという。地図制作にあたっては岡谷市の城郭研究家・宮坂武男さんらに指導を仰いだほか、市内の歴史同好会の協力を得ながら、平出博物館職員が昨年1年間をかけて約9割の場所に足を運んで現状を確かめた。  主担当の中島伸一さん(65)は「風化が著しい場所も多いが、郷土の中世がどんな姿だったかを知る手掛かりになればうれしい。山城歩きのベストシーズンには講座も企画できれば」と話している。