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安曇野で古墳の草刈り 住民が汗

 安曇野の古代史を学ぶ市民らの会「安曇誕生の系譜を探る会」(丸山祐之会長)が、市内にある古墳の墳丘上の草を刈ったり、雑木を払ったりといった手入れに取り組み始めた。3日は手始めに穂高有明の円墳「犬養塚」で、会員9人が汗を流した。作業を通して広く市民に古墳の存在を知ってもらい、保護や活用への関心を高める狙いだ。

 犬養塚は山麓線(県道塩尻鍋割穂高線)沿いの市有地にあり、手入れがしやすく、市民の目にも触れることから最初の作業箇所に選んだ。市文化課職員の指導を受けながら、墳丘に生い茂った人の背丈ほどもある雑木や草を機械で刈り払うと、市内では比較的大きな長さ10㍍ほどもある石室が現れた。古墳時代の石積みも残されており、会員たちは興味深く観察していた。
 市内には約100基の古墳がある。地域がどういう経過をたどって形成されたのかを知る上で欠かせない遺跡だが、多くが私有地にあるため保全のための手入れが行き届かず、存在すら知られていないのが現状だ。
 市によると、市内の古墳は6世紀後半から7世紀にかけて築かれ、多くが8世紀まで使われたという。豪族というよりは一般人に近い人たちの墓が多いとみられ、現代と同じ家族墓だった。
 会は秋にも市内の別の古墳で作業を予定している。丸山会長は「会発足から10年がたち、地域への恩返しの気持ちも込めて計画した」とし「今後も継続していくためにはいろいろな人の協力が必要になる。地域の歴史に対する子供たちの興味も深めていければ」と話していた。