政治・経済

路線価18地点で上昇 松本税務署管内 回復傾向顕著

 関東信越国税局は1日、相続税や贈与税の算定基準となる令和元年分の県内の土地の路線価(1平方メートル当たりの価格)を公表した。松本税務署管内の8市村の最高地点は松本駅前(松本市深志1)の「しらかば大通り」で、路線価は2年連続で横ばいの21万円となった。最高地点を含む松本地域の主な31地点のうち、上昇は前年の1・5倍の18地点で、残りの13地点は横ばいだった。主な地点では、2年連続で下落した地点はなかった。松本市街地は景気の回復基調を背景に、ホテル需要の高まりに伴うホテル建設や、大型商業施設・イオンモール松本の効果などもあり、地価の回復傾向が確かなものとなってきている。

 評価に携わった茅野不動産鑑定(松本市島立)の茅野武弘不動産鑑定士(50)は「(平成の大合併前の)旧松本市は安定している。住宅地はほぼ下がっているところはない。商業地も高い取引が出てきている」とする。ただ「同じ地域の中でも人気のあるところと人気がないところの二極化が進んでいる」とし、高齢化や過疎化などが進む山間地では今後も下落が続くと分析している。  イオンモール松本の開業から約1年3カ月時点での評価だが、「やまびこ道路 イオンモール松本東」(松本市中央4)の路線価の前年からの上昇率は2・9%と、ほぼ前年並みを維持した。松本税務署管内の主な31地点で、上昇率が最も高かったのは塩尻市広丘野村の「JR広丘駅西」で4・7%だった。松本市県1の「あがた運動公園北」の3・8%が続いた。  木曽税務署管内の最高地点は木曽町福島の「本町通り」で、前年より6・7%(2000円)低い2万8000円だった。平成23年に管内の最高地点となってから9年連続の下落となった。  県内標準宅地の対前年変動率の平均は0・3%の下落となった。算定方法が変更された平成22年より前も含めると24年連続の下落となったものの、下落幅は前年より0・3ポイント縮小した。  土地評価額の基準は、路線価方式のほかに倍率方式があり、安曇野市などは倍率方式となっている。倍率方式の地域では路線価が定められず、地域ごとに倍率が公表される。土地ごとの固定資産税評価額に倍率をかけて評価額を算出する。