連載・特集

2019.7.30みすず野

 公的年金だけでは老後は暮らせない時代が、まちがいなくやって来る。いや、いまもう始まっている。となれば、長く働き続けるしかない。労働力不足の社会にあって、企業に義務づけている継続雇用を70歳まで引き上げれば、「生涯現役社会」の実現が近づき、雇う側、雇われる側とも願ったりかなったり?◆64歳、62歳の同年代の会社員男性と旧交を温める機会があり、64歳の先輩は、来年退職するが、足を痛め、ウオーキングすらままならず、「長く現場仕事をしてきた者は、70歳まで働きたくても体が無理だね」と言った。もう一人はデスクワークだが、運動不足がたたって、通風、高血圧の薬が欠かせず、だましだまし勤め続けているという◆かように60代は、体力が落ちているうえ、健康不安を抱えている人が多い。仕事の能力においてもかなり個人差がある。働きたくても働けない、能力に見合うポジションがない、など70歳までの雇用延長は一律にはいかない◆労使双方、いまから綿密に準備する必要がある。何歳まで働くのか、働いてもらうのか。給与だけでなく、士気、生産性を保持する組織の見直しが求められる。