連載・特集

2019.7.24みすず野

 あらためて言うまでもないが、子ども食堂とは、子どもたちに無料もしくは安価で食事を提供する食堂を指し、地域のボランティアなどが運営する。昨今は高齢者ら幅広い世代が交流する場としての役割も担うように◆そんな子ども食堂が、全国で3700カ所を超え、県内では月1回以上活動している食堂は、80カ所あることがわかった、とせんだって報道された。年々増えている。本県の80カ所は、全国で13番目に多い。子どもは地域で育てる意識が高まってきた、と言ってよさそうだが、親の低所得や、親の帰りが遅く子どもの孤食が増えている裏返しでもある◆本紙の連載「さらば平成 私の物語」に登場していただいた、松本市の児童館を運営するNPO法人ワーカーズコープ松本事業所長・伊藤由紀子さんは、20年間子どもたちと向き合うなか、事態は深刻になっていると感じる、と話していた。家庭の味が母から娘に伝わらず、家庭料理を食べたことがない子もいると◆「苦しい子は『助けて』の声をどこかで発しています。誰かが見つけ、一肌ぬぐことがとても大事」。少子化の時代、子どもは地域の最高の宝なのである。