連載・特集

2019.7.2みすず野

 「アラフォー」とは40歳の前後5歳くらいを指す。人生のちょうど折り返しに差しかかった年代。いま言われているのが「アラフォー・クライシス(危機)」。人生の折り返しころ危機が訪れる、ということではない◆バブルが崩壊し、日本経済が最も冷え込んだころ社会に出た世代が現在、アラフォーを迎えたが、就労、結婚、家族などの問題で危機的状況にあり、「助けて」の声を上げられずにいる。このままだと大変な事態を招く、という意味である。「就職氷河期世代」とも言われ、新卒時に正社員になれず、そのまま非正規などで、キャリアが積めず来てしまった人たちが多い◆格差、貧困、未婚化、単身化、介護といった、わが国が抱える社会問題とも密接にリンクしており、NHK「クローズアップ現代+」取材班による『アラフォー・クライシス』(新潮社)を読むと、彼ら彼女らの生の声に胸がつぶされる思いがする。しかも彼らの多くが「自分が悪い」と繰り返す◆そうではないし、手を打って来なかった政治、社会の責任が大きいのだが、新たな就職支援策等はないものか。あさって公示の参院選で争点にしてほしい。