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南木曽でJRトンネル火災 中央西線不通しなの24本運休

 29日午前4時13分ころ、南木曽町田立のJR中央西線島田トンネル内で火災が発生した。線路の補修作業をしていた作業員18人のうち2人が救急搬送され、このうち18歳の男性が煙を吸って重傷、46歳の男性が右腕に軽いやけどをした。火は約6時間半後に消し止められたが、中央西線は現場区間が始発から午後8時まで不通となり、長野と名古屋を結ぶ特急しなのは上下24本が運休した。

 警察、消防、JR東海によると、延長2・5キロの島田トンネルの塩尻側坑口から1・3キロほどの場所で火が出た。樹脂系の薬剤を硬化させる作業中に出火したとみられ、木曽署が原因を調べている。
 名古屋側の坑口近くでは出火から5時間がたっても、ゴムを焼いたような臭いと白い煙が漂った。トンネルに沿って走る国道19号は消火・復旧作業で片側通行が続いた。
 JR東海は火災を受け、中津川(岐阜県中津川市)―野尻(大桑村)間で列車の運転を見合わせ、代替輸送のバスを走らせた。「お客さまや近隣の皆さまに大変なご迷惑をお掛けして深くおわび申し上げます」としている。

 南木曽町のJR中央西線で29日に発生したトンネル火災で、特急列車などが相次いで運休し、松本・木曽地域でも観光客の足や催しに影響が広がった。
 松本市の松本駅は日中、駅員に詳細を尋ねる人や、窓口で乗車変更の手続きをする人らで混雑した。名古屋市から1泊で訪れた主婦(69)は、帰路に乗る予定だった特急しなのが運休となり、急きょ高速バスの座席を確保した。予定が3時間以上遅れ「帰宅まで長い。安全に帰りたい」と話した。松本市内で予定されていた松本城鉄砲蔵赤羽コレクション会の講演会は、講師が名古屋で足止めされたため中止となった。昨年も台風の影響で中止されており、青木教司会長は「(火災は)想定外。仕方ないが、期待していただけに残念」と肩を落とした。