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夫を異国で支えた谷垣静子さん遺作の絵画 母校・蟻ケ崎高で展示

 信州大学医学部OBで、アフリカのニジェールで35年にわたり医療活動に尽くした医師・谷垣雄三さん(故人)の妻・静子さんが手掛けた絵画を集めた遺作展が29日、母校・松本蟻ケ崎高校の同窓会館で2日間の日程で始まった。異国の地で夫を支えながら大好きな絵を描き続けた静子さんの姿を知ってほしいと初めて企画され、油彩画と水彩画の約60点が紹介されている。母校での遺作展を記念し、展示品1点が同日、同校の同窓会に寄贈された。

 ニジェールで描いた肉筆画16点のほか、写真データ化した42点、夫妻の人生をたどるパネルなどが並ぶ。寄贈されたのは油彩画「本を読む少女」。静子さんの絵画の保存に協力してきたJICA(国際協力機構)ニジェール支所の前支所長・山形茂生さん(68)から、同窓会の加藤実子会長(70)へ、雄三さんの兄から預かった寄贈承諾書が手渡された。
 趣味で制作をしていた静子さんの作品はこれまで、外部に披露する機会に恵まれなかったが、日本での展示会開催を願う雄三さんの遺志を継ぎ、友人らが昨夏、松本市内で初開催した。母校での遺作展の実現は、同窓会員の間でも大きな喜びで、加藤会長は「人のために尽くした静子さんの魂を伝える作品として、大切に受け継いでいきたい」と話していた。30日の展示は午前10時から午後3時まで。