地域の話題

起立性調節障害に理解深めよう 松本で29日に交流会

 学校に行きたい気持ちはあるのに朝起きられず、夜にかけて元気になる―。自律神経の不調で起床時に体や脳への血流が低下して、めまいやけん怠感などの症状が出る「起立性調節障害(OD)」という病気がある。小学校高学年から中学生にかけての思春期に発症する病気で、「怠けている」などと誤解され、ストレスで病状が悪化してしまう子供もいる。松本市内で29日、ODについて理解を深める交流会が開かれる。

 「最初は部活の疲れやプレッシャーが原因だと思った」。塩尻市の女性(49)は、現在高校1年生の長男(15)にODの症状が現れ始めた中学2年生の頃を振り返った。
 中2になる春休み頃から朝起きるのがつらくなり、6月に入ると頭痛、めまい、吐き気と症状が明確になってきた。卒業まで続き、体調によっては週1回登校できるかどうかという生活になった。医療機関も受診したが特効薬はなく、経過を見るしかなかった。
 母親が見ていてつらかったのは「学校に行きたくても動けない」ことだった。思春期を迎えた長男と接する中で、母親は「任せて、信じて、見守ろう」と決めた。朝起きられないときは無理に起こさず、登校するかしないかも本人に委ねた。
 大きな存在だったのは友人たちだ。登校できなかった日の放課後に自宅に来てくれたり、休日に外出に誘ってくれたり。受験の日には迎えに来てくれるなど親身になってくれた。
 今春に市外の高校に進学した。完治には至っていないが週に3日ほどは通えるまでになっており、母親は「中学生の時よりは充実していると思う」と前向きに捉えている。
 ODの子供がいる親でつくる「NPO起立性調節障害ピアネットAlice」(本部・神戸市)の塩島玲子代表は「子供が身近な人たちに病気を理解してもらい、安心して過ごせる環境をつくることが大切。病気は長期間にわたることが多いので、未来への希望や夢を失うことのないように支えていってほしい」と話す。この母親も同じ境遇の保護者などから情報を得て、経過を見守っている。
 交流会は29日午後1時半から、松本市深志2のピレネビル6階で開かれる。「ピアネットAlice」の主催で、保護者の思いや、実際に症状を患った人の体験談などを聴き、交流をしながらODの症状について学ぶ。
 定員80人で、参加費500円(資料代)。当日参加も可能。問い合わせは同NPO長野事務局(電話090・7828・7165)へ。