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楢川・3文化施設の来館者数回復せず 外国人観光客は急増

外国人観光客の来館が増え続ける中村邸
 塩尻市楢川地区の公営文化施設3館の合計来館者数が、御嶽山が噴火した平成26年度に落ち込んで以来、回復に至っていない。御嶽山から距離はあるものの木曽谷に位置する土地柄、入り込みへの影響を受けた形だ。一方、同地区を含む木曽路一帯が28年に文化庁の「日本遺産」に認定されて以降、外国人観光客の来館は急増しており、英語による案内の充実が模索されている。
 3館は贄川関所(贄川)、木曽漆器館(木曽平沢)、中村邸(奈良井)。いずれも中山道筋の文化や歴史、産業を紹介する市の文化施設で木曽路を訪れる旅行者らに親しまれる。  市によると3館には25年度まで年間で計2万人の来館があった。ピークはNHK連続テレビ小説「おひさま」のロケが奈良井宿で行われた23年度で3万人を超えたという。しかし26年度は9月に御嶽山が噴火、直前の7月には大雨に伴う土石流が南木曽町で発生し、JR中央西線が不通になるなど災害が相次いだ。来館者はこの年に2万人を割り込んで以降伸び悩み、昨年度は1万4897人だった。  一方、外国人観光客の来館は順調に増え続けている。中村邸で27年度に集計を始めたところ、海外からの来訪は3年間で3倍に増えた。国別ではオーストラリア、アメリカ、フランスが上位を占め、昨年度の来館者は47カ国・772人に及んだ。関係者によると「街道歩きの途中で立ち寄り、時間をかけて熱心に見学していく外国人が多い」。  3館では近年、入り口や館内における英語の案内表記を増やすなど対応を進めており、中島誠・楢川地区文化施設館長は「旅行者がSNS(会員制交流サイト)を駆使する時代。施設の充実を図りながら国内外に魅力を発信してもらえるように」と話している。

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