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相撲のぼり職人技光る 御嶽海関の出羽海部屋が20日から木曽合宿

「御嶽海関江」と糊(のり)でふち取りされた版下に色染めする職人。天井にも「御嶽海関」の文字が躍る。7月末の「岐阜場所」の会場に掲げられる

 大相撲・出羽海部屋の「木曽合宿」(20~22日)の会場を彩ろうと協賛を募って作った「相撲のぼり」が14日、木曽町の合宿会場に並び、合宿ムードが一気に高まってきた。のぼり旗は、約150年続く岐阜市の老舗染め物店・吉田旗店が手掛けた。地域住民が注目する合宿の盛り上げに、伝統を守る岐阜の職人たちの技も一役買っている。

 同社が手掛ける相撲のぼりは年6回の本場所のほか、地方巡業でも使われる。昨年は900~1000本を制作したといい、7月7日に始まる名古屋場所用には約70枚を請け負った。
 染色して水洗いしたのぼりを、天候を見ながら天日干しする。天日にさらすと、より色鮮やかに仕上がるという。木曽合宿用ののぼりの制作は5月の大型連休明けに取りかかり、天候にも恵まれ、中旬には完成した。
 独特の書体「相撲文字」は、全て手書きだ。同店5代目で会長の吉田稔さん(79)が下書きなしで一気に書き上げる。「しこ名が2文字の横綱が、3文字の下位力士に見劣りしてはいけない」と、文字の配置やバランスに気を配ると話す吉田さんは「文字の形は力士に合わせて『胴長短足』」と笑う。
 のぼりは「虹の七色」が基本だ。「元気を出してもらいたい思いを原色で表現している」という。力士の名前には、黒星を連想させる黒色は使わず、スポンサーには赤字を連想させる赤色を使わない。
 木曽合宿の会場には地元の企業・団体が協賛したのぼり20本余が並んだ。吉田さんは「地元産業の心意気を示すことは地場産業の活性化にも貢献する。大変立派なこと」と感心している。

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