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松本出身・大嶋達也さん 管理官で上高地の魅力発信

 松本市安曇の山岳景勝地・上高地を管轄する環境省の中部山岳国立公園上高地管理官事務所の国立公園管理官(レンジャー)に、松本市出身の大嶋達也さん(26)が赴任し、4月から業務に就いている。高校卒業後に松本を離れ、前任地の鹿児島県・屋久島を経て久しぶりに地元に戻った大嶋さんは「あらためていい街だと感じた」と話し、地域住民にとっても身近な国立公園の魅力を再発見してほしいと願っている。

 大嶋さんは松本市南原出身で、開明小、信明中を経て松本蟻ケ崎高校を卒業、静岡大学に進学した。大学では理学部の生物科学科で生態学研究室に所属した。自然と人間社会の共生を目的とするユネスコエコパークに指定されている南アルプスを主なフィールドに絶滅が危惧される高山植物の保護・繁殖の研究をしてきた経験を通じ「自然と関わる仕事をしていければ」と平成28年に環境省に入省した。上高地は初任地の屋久島に続き2番目の職場となる。
 上高地は中学生のころに日帰り学習で訪れて以来の地で、これまで同じ市内でも「遠い存在だった」という。今回赴任し、国立公園の自然の保護と利用を仲立ちする中で感じた上高地の印象について、地元で半世紀以上続く団体「上高地を美しくする会」を例に「地域の方々の国立公園に対する理解・造詣が非常に深く、先輩方が積み上げてきた強い信頼が感じられる」と背筋を伸ばす。
 生まれ育った松本市についても、自然の在り方が地域の歴史や文化と深く結びついていて「いい街」だと笑顔を見せる。「自分もそうだったが、地元の自然の魅力・価値は身近すぎると当たり前と考えて気付きにくい。もっと知ってもらえるようなきっかけづくりもしていければ」と抱負を語っていた。

 上高地インフォメーションセンターによると、昨年3月まで上高地を管理してきた前身の自然保護官(レンジャー)を含め、松本地方出身のレンジャーが上高地に赴任したのは「恐らく初めてでは」という。