地域の話題

東洋計器の全社員で植樹して30年 立派な森に成長

植樹から30年が経過した「らいちょうの森」を案内する土田社長

 水道・ガスメーター製造の東洋計器(松本市和田)で、本社の移転を記念して平成2年に社員らが1本ずつ約1000本の苗木を植樹した玄関前のスペースが、30年を経過して立派な森に成長した。「らいちょうの森」と名付けられ、季節ごとさまざまな野鳥が集う場所になっている。今年は初めて猛禽類のノスリとみられる鳥が巣を作った。

 職場環境の向上を目的に森をつくることを構想し、高さ約15㍍の丘を築いて遊歩道も設けた約5000平方㍍のスペースに植樹した。自社や取引企業の社員のほか、地元の人も植樹に協力した。クヌギやナラなど広葉樹300本、東西ドイツが再統一されたタイミングだったことを記念して針葉樹のドイツトウヒ200本も植えた。
 30年が経過して高さ20㍍近くに成長した木もあり、うっそうとした森になった。季節に応じてホオノキやクロモジの花が咲くほか、ウグイスやカッコウ、メジロなどの野鳥が姿を現す。森の中で昼食を楽しむ社員もいる。 今年は春先に猛禽類がドイツトウヒに巣を作った。今はひなが親に教えてもらいつつ、ぎこちないながらも飛行訓練をする様子が見られる。県野生傷病鳥獣救護ボランティアを長年務める高山広志さんによると、鳥は近年松本地方で生息数が増えているノスリとみられる。
 植樹当時は専務で、この事業を企画した土田泰秀社長(69)は「植樹の時は木が大きく育つことを願ったが、願いを上回る森になってくれた」と話している。