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ながわ観光協会の元女性職員 約280万円を着服

 松本市奈川支所内に事務所を置く「ながわ観光協会」の事務・会計を担当していた50代の元女性職員が、勤務していた平成28~30年度に観光パンフレット印刷や広告などの費用を架空に計上し、少なくとも約280万円を着服していたことが11日、分かった。同協会はこの職員を4月10日付で懲戒解雇した一方、現在、不正会計について精査している。これまでの判明分は元職員から返済された。

 同協会によると、元職員は、白樺峠のタカ渡りや特産のそばを紹介するパンフレットの印刷費、抽選の景品となる無料宿泊券の代金を架空に計上した。過去の請求書や振り込み用紙の内容を改ざんするなどした。予算執行の決済には正副会長の認め印が必要だが、元職員は支所内の別室に保管されていた印鑑を持ち出して使い確認済みのように見せかけたほか、別の通帳作成にも用いていた。
 今年3月、平成30年度事業の支払い伝票を受け取った市山岳観光課の職員が、請求書の一部がカラー印刷のコピーだったことなどを不審に思い、協会側に書類の不備を指摘。協会の内部調査で元職員が偽造や着服を認め、「生活費などに充てた」と話したという。
 同協会は3月末までに市へ不正があったことを報告し、4月には緊急総会を開いて会員に伝え、松本警察署にも相談して被害を届け出た。5月には市へ昨年度分の補助金のうち架空の約100万円を返金した。高宮澄男会長は「大変遺憾でダメージは計り知れない。地域の皆さまに多大なご迷惑をおかけした」と謝罪し「チェック体制の厳格化を図り信頼回復に努めたい」と再発防止を誓っている。