地域の話題

張美霞さん華道最高位に マレーシア出身の主婦

 松本市に家元を置く華道の古流聖心会で20年にわたり日本文化に向き合うマレーシア出身の主婦・張美霞さん(46)=松本市渚2=が、最高位となる齋號の免状を受けた。留学のために来日し、結婚、出産を経てこつこつと重ねてきた努力が実を結んだ。張さんは「奥深い世界なので、まだまだ未熟。勉強は一生続けたい」と意欲を新たにしている。

 張理霞の雅号を持ち、約20年前から毎年免状認定を受けてきた。今年は最後の課題としてマサキと菊で「3重活け」の作品を格調高く仕上げた。齋號は一文字を自分で選ぶことができ、新元号「令和」の意味や節目を意識して「松令齋」とした。
 日本の文化や言葉に興味を持ち、自国の大学を卒業して来日、横浜市立大学で4年間学んだ。県内の企業に就職し、同郷で信州大学での留学を経て松本で暮らしていた夫と結婚した。夫の紹介で生け花を始めてのめり込み、毎週の稽古には子連れで通った時期もある。「皆さんに支えてもらってここまでやってこられた」と感謝する。
 花に向き合うと落ち着いて集中でき、リラックスできることが魅力だという。作品は必ずスケッチして写真にも収めており「一つの趣味で三つも楽しみがある」と笑う。家元の内田理迪さん(76)=中央3=は「留学生として日本に来て、伝統文化に携わって20年。本当に熱心で、頑張っている」とたたえる。
 張さんは、生け花を通して出会った人との絆が財産といい、「花は自分の人生も皆の心も豊かにしてくれる。生活に欠かせないもの」と力を込める。将来を見据え「いつか人に教えることができれば」と夢を描いている。

連載・特集

もっと見る