政治・経済

安曇野の大口沢薬剤散布7㌶縮小

 アカマツなどが立ち枯れる「松くい虫被害」の対策で、ヘリコプターによる薬剤の空中散布を行っている安曇野市は本年度、豊科田沢大口沢地区の散布面積を、前年より7㌶減らして18㌶とする。松枯れの進んだ箇所があり、散布の効果が期待できないと、範囲から除外することにした。散布面積の減少は平成25年度の開始以来、初めてとなる。

 市は、林産物(マツタケ)の保護などの観点から「守るべき松林」を定め、大口沢地区と明科東川手潮沢地区の岩州公園付近の2カ所で、薬剤の空中散布を実施している。被害の拡大を防ぐため、感染源となる松を切り倒し、薬剤をまぶし、ビニール袋で包む「伐倒駆除」も併せて進めている。
 大口沢は、人家などから比較的近い場所であるため、飛散範囲の狭い無人ヘリコプターを使っている。本年度は1回目は6月24日、2回目は7月23日に予定する。
 空中散布は、県や国の補助を受けて実施しているが、県は本年度から、より効果的な防除対策を進めるため、効果のある場所に対して補助金を出すように基準を改めた。大口沢では伐倒により、松の本数自体が減っている場所もある。このため市は県との事前調査などを踏まえ、散布を見直す区域と継続する区域を分けて、7㌶では実施しないことにした。
 岩州公園付近では6月20日、有人ヘリコプターで空中散布を実施する。散布範囲は例年通り5㌶とする。昨年は事前の環境影響調査で、希少生物(保護のため種類は非公表)が確認されたため、散布を中止した。本年度は実施を予定しており、市耕地林務課は「その後の調査で、散布区域以外でも希少生物が発見されており、散布による生物に与える影響は限定的と判断した」と説明している。