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安曇野で集落保全の組織広域化進む

 農業用水路や農道などを保全管理する地域住民の財政支援制度「多面的機能支払交付金」を活用する集落組織の広域化が、安曇野市内でも進んでいる。交付を受ける56団体のうち半数以上の35団体が近隣同士で事務作業を統合・効率化する協定を結ぶ方針を示し、5日で協定締結が一通り完了する。高齢化や人口減少で役員の担い手が不足し事務負担が増していることが背景にある。

国、県、市が分担する同交付金は、水路の泥上げや補修、草刈り、植栽などを行う各集落の「環境保全協議会」などに支払われ、工事費や日当などに充てられる。市内では主に区単位に集落組織があり、年間の交付金総額は約2億円と県内他市に比べ活動は盛んだ。
 広域化は、協定を結ぶ複数の集落組織が「広域協定運営委員会」をつくり、同運営委が活動記録の作成や交付申請などを一括して担う。県内では上田市や池田町が先行しているが、市内でも広域協定運営委の設立総会が相次いでいる。4日には、明科地域の7団体中4団体が総会を開き広域協定運営委を設立した。運営委の会長に就いた上押野地域環境保全協議会の大石昭明さん(77)は「交付金はいい制度だが、組織の役員のなり手がいない。事務を効率化し組織強化につなげたい」と話す。
 明科以外の地域では豊科で15団体中14団体が、三郷は7団体中4団体が、穂高では19団体中9団体と4団体がそれぞれ協定を結ぶ。広域化には集落ごとに異なる日当単価などのルールを統一する必要があるため、市は数年かけて徐々に事務を集約していく方針だ。

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