連載・特集

2019.6.3みすず野

 国、自治体がこぞって結婚・子育て支援策を進めるなか、子どもの数が上昇に転じない。総務省が発表した4月1日現在の子ども(14歳以下)の数は、1533万人で、前年同期より18万人少なかった◆38年連続の減少である。ピークだった昭和29(1954)年は2989万人なので、半数近くまで落ち込んでしまった。平成元年と比較しても、この30年間で800万人ほど減った。総人口に占める子どもの割合12・1%は、主要32カ国の中で最も低い。「子どもの声が聞かれなくなった」と言われて久しいが、実際子どもが街部、村部とも少ないのだ◆多子出産が難しいという背景がある。子どもを2人以上望む夫婦は多いのに、女性の晩婚化に伴い、2人目の時点で、女性の年齢が出産適齢期を過ぎてしまっていること。教育費の負担が大きく、経済的に1人にとどめる夫婦が多いことが挙げられる◆共働きして、1人を育て上げるのが精いっぱいの現実。子育て支援はもちろん、就労支援にもっと目を向けていい。子育てしながら働ける環境整備と、手取り収入のアップだろう。出生率を回復させたヨーロッパの国々に学びたい。