連載・特集

2019.6.13みすず野

 「100年安心」なんて誰も信じていないし、老後資金が夫婦で2000万円で済むとも思っていない。90、100歳まで生きるとしたら、である。若い世代にとって「老後困難社会」になるのはまちがいない◆安倍晋三首相は先日、参院決算委員会で、金融庁が公表した老後試算について、「誤解を与えた」と弁明したが、はっきり「公的年金はどうなるかわからないから、それぞれで備えてほしい」と表明したらいい。あるいは、消費税は20%まで上げるが、その分年金、医療に回すので、安心して長生きしてくださいと◆参院選を来月に控えて、そんな表明はできっこないか。取り沙汰されていた衆参同日選は、どうやらなさそうである。10月の消費増税も予定どおり実施される見通し、と伝えられた。老後困難社会の話に戻すと、これを克服してゆくには、若い世代の結婚、子育ての希望がかなえられる社会を築くほかない◆国、自治体、企業が政策、制度、手当等でこぞって力を注ぎ、出生率を回復させるしかない。ただ、単身者や子育てを終えた世代、高齢世代が理解を示す、国民的な合意形成にはまだ至っていないようである。

連載・特集

もっと見る