連載・特集

2019.6.1みすず野

 奈良井川の堤防を彩る紫の花は何という名だろう。あぜの白ツメクサなら知っているのだが。いろいろな分野にそれぞれ詳しい人がいて、教えてくれる。博覧強記をうらやましく思いながらも無知な当方はすぐに忘れてしまう◆ケヤキの木目「玉杢」の美しさを40年余り追い求める安曇野市の木工職人・小林健男さん(71)もそんな道一筋の一人。尊さや奥深さを語り始めると止まらない。作品展があすまで小社安曇野支社併設の山光ホールで開かれている。何百年も生きた木との対話を楽しむひとときだ◆きょうは「麦茶の日」とか。原料の大麦が黄金色に熟して波打つ麦秋の候で、ちょうど衣替えの日だから心機一転「さあ夏。麦茶を飲みましょう」と業界団体が昭和61年に定めた。大きなやかんで煮だすと香ばしさが漂い、金たらいで熱を取った。学校から帰って真っ先に冷蔵庫の扉を開け、ごくごく喉を鳴らしたものだ◆涼しげなガラスの器に夏色の服が似合う。しばらくネクタイとさようなら。同じく麦から造るビールやウイスキーもいいけれど、たまの肝臓休めに麦茶はいかが。常念の山肌の雪形に三本刃の「万能鍬」が現れた。

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