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黒光のオルガン音色再び 来月1日修復記念コンサート

 安曇野市穂高の井口喜源治記念館は、開館50周年を記念し、故障していた館内のオルガンを修復した。約120年前に製造され、歴史的価値もある国産オルガンで、新宿中村屋を創業した相馬愛蔵の妻・良(黒光)が明治期に穂高へ持ち込んだ。よみがえった「明治の音色」を、市民と共に堪能しようと6月1日、市穂高交流学習センター・みらいで、演奏者と声楽家を招き、お披露目コンサートを開く。

 記念館は、キリスト教精神に基づき、私塾・研成義塾を創設した教育者・井口喜源治(1870~1938)の業績を紹介している。オルガンは、相馬夫妻が明治30(1897)年に結婚した時、愛蔵の実家のある穂高に嫁いだ良の「嫁入り道具」だった。夫妻の長女・俊子が義塾で学んだ縁もあり、義塾へ寄贈された。記念館で保管、展示していたが、長く故障していた。
 修復を記念したコンサートは、諏訪郡原村在住の初期鍵盤楽器奏者・杉本周介さんと声楽家・原謡子さんが出演する。賛美歌の「山路こえて」や「いつくしみ深き」、唱歌「早春賦」のほか、「浜辺の歌」、オルガンの独奏など7曲を披露する。オルガンの特徴や修復時の苦労も説明、報告する予定だ。
 記念館の松尾恒史館長は「新しい文化が穂高に入ってきた当時の雰囲気も感じ取ってほしい」と話している。午後3時に開演する。入場無料。