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濃密草間彌生さんの世界 松本市美術館新収蔵品きょう公開

 松本市美術館は21日から、市出身の前衛芸術家・草間彌生さん(90)の最初期から最新シリーズまでの創作活動の軌跡を紹介する拡大特集展示「草間彌生 魂のおきどころ」を開催する。草間芸術の顕彰を進める市が昨年度に新収蔵した3作品52点のお披露目を兼ねて、草間さんの作品67点を並べる。大規模改修工事に入る前の令和3年3月まで開催する予定で、20日には内覧会が行われた。

 新収蔵は、平成16~19年に制作された白黒の100号大のシルク版画作品「愛はとこしえ」シリーズ全50点と、昨年3月~7月に開いた市制施行110周年記念の特別展でいずれも展示した、大型の立体造形作品「大いなる巨大な南瓜」、暗闇と電飾と合わせ鏡を用いて無限空間を表現した「天国への梯子」だ。30年度に計5億2000万円をかけて購入した。この52点が加わり、市美術館が所蔵する草間さんの作品は計409点になった。
 「愛はとこしえ」は、24年に巡回展で全50点を展示して以来の展示となる。シリーズの50点全てを所有するのは「市美術館だけ」(同館)だという。21年に始まり現在も続く、550点を超す色彩豊かな「わが永遠の魂」シリーズの原点となった重要な作品だ。人の横顔や目、植物のモチーフが前面に出され、市学芸員・渋田見彰さん(41)は、従来の水玉や網目模様だけでなく「表現の幅が広がり、現在の評価につながった転換期の作品」と説明する。
 特集展示は常設展示室を拡大する形で、全体で約1000平方メートルに作品を置く。過去に展示し、再構成した作品も見応えがある。小口一夫副館長は「初期から最新までの流れを知ってほしい。草間ファンにも喜んでいただけると思う」と話している。

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