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逸見さん寄贈の福祉車両有効活用 甥・田代さんに報告

車体に愛称「むつこ号」と表示された松川村の福祉車両と田代さん(右)ら

 池田町出身の逸見睦子さん(故人)の遺産からの寄付金を用い、昨年度に購入された福祉車両の活用状況の報告会が15日、町役場で開かれた。池田町と松川村、生坂村、大町市の各社会福祉協議会がそれぞれ1台ずつ購入した福祉車両は、訪問介護や配食サービスなどに役立てられている。各社協担当者の情報交換も行われ、社会福祉の充実を願う逸見さんの思いを縁にして、市町村間で新しい連携が生まれることを期待する声も上がった。

 逸見さんが平成23年2月に亡くなった後、夫のおい・田代靖尚さん(75)=千葉県柏市=が遺言を執行し、4市町村の各社協に軽自動車各1台分の購入費150万円ずつを寄付した。
 池田町は車いす利用者の通院や買い物などの外出支援に使用している。電動ウインチで安全に乗降でき、利用者から喜ばれており、車体に「へんみ号」とロゴも入れていることを説明した。
 松川村は「むつこ号」と名付けた。助手席にシートが左右上下に自動で動く装置があり、昨年10月の運行開始以来、デイサービス送迎に83回、ヘルパー訪問介護に16回利用するなどした。生坂村や大町市の車は四輪駆動で、積雪や凍結した道路を走ることが多いため、安全運行に役立っているとした。
 報告会に出席した田代さんは「おばが好きだった美しい自然の中にも苦労があると知った。ぜひ力を合わせて福祉の輪をつなげてほしい」と願っていた。
 池田町健康福祉課の宮本瑞枝課長は「他の社協の皆さんと情報交換でき、お互いのノウハウを学び、高めていける新しい形ができた」と感謝していた。
 逸見さんの遺産からは、池田町に23~30年度、書籍費や施設整備費などの計1600万円が寄付された。全国の災害被災地などにも約7000万円が寄付されている。