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安全登山へ事前検診で医師が助言 松本協立病院が県内初

 松本市巾上の松本協立病院は本年度から、登山をする前に疾患や体力について検査する「登山者検診」を始めた。心肺機能の検査などを行い、一人一人に合った登山計画やトレーニングについてアドバイスする。独自の登山者検診を設けているのは県内で同院だけだといい、安全な登山を楽しむために活用を勧めている。

 循環器内科常勤医で国際山岳医の資格を持ち、登山経験も豊富な市川智英医師(38)が担当する。血液検査や心電図検査、体力レベルや運動時の心肺機能を知るための心肺運動負荷試験(CPX)など7種類の検査と診察を行う基本コース(2万6400円)に、体内の酸素濃度を調べる検査や、栄養相談といったオプションが付けられる。
 CPXでは自転車こぎをしながら血圧と心電図、呼気ガスを測定する。安静時には表れない狭心症や不整脈を検出し、体力の総合判断をする。トレーニングで心肺機能が向上するケースもあるため、最初の検査から1年以内であればCPXをもう一度受けられるコース(2万9800円)も設けている。
 登山者検診は、日本登山医学会が旅行会社と連携して旅行者を対象に実施しているものがあるが、心臓超音波検査やCPXは行わない。山岳遭難の死因のうち約2割は不整脈や心筋梗塞などによる心臓突然死だといい、市川医師は「現場での医療は限界がある。事前の検診で疾患を見つけて治し、安全に登山を楽しんでほしい」と願っている。
 検診は約3時間で、予約が必要。7月前半までは水曜午後、7月後半からは金曜午後に行う。予約・問い合わせは健診課(電話0263・35・0479)へ。