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爺ケ岳に魅せられ登頂150回 池田の看護師・平本研一さん

150回登頂を達成した爺ケ岳稜線からの眺望を描いた油彩画と平本さん

 池田町会染滝沢の看護師・平本研一さん(64)は北アルプス後立山連峰の爺ケ岳(2670メートル)に150回以上も登頂している。150回の節目を記念して、爺ケ岳稜線からの眺望を自ら油彩で描いた絵を、6月に山頂近くの種池山荘に贈る。長年見つめてきた絶景を絵によみがえらせ、多くの人に山の魅力を伝えたいと願う。

 中学、高校時代に美術部に所属した平本さんは、趣味で山岳画を描き続けている。寄贈する作品は50号の大作で、種池山荘とダケカンバの紅葉、鮮やかな緑色のハイマツ、背景に雄大な剱岳を描いた。「150回の登頂を支えてくださった小屋の皆さんへの感謝を形にしたかった」と話す。
 平本さんは東京都出身で、学生時代から山が好きで北アにも通った。平成6年に念願かなって北アの眺望が美しい池田町に妻と息子と移住した。爺ケ岳に初めて登ったのは移住後で、28年9月、61歳の時に登頂150回を達成した。現在の登頂回数は158回となっている。
 多忙な仕事柄、連休が取りづらいため、休日の早朝に天気図で晴れを確認すると日帰りできる爺ケ岳や燕岳、針ノ木岳、常念岳などに足を運ぶ。全盛期は週3回、シーズン中に最多で20回登り、最深部の薬師岳や雲ノ平などを除いて北アを制覇した。
 中でも交通の便がよい爺ケ岳に頻繁に登るようになった。連休が取れれば2日連続で登り「小屋に泊まった人と夕方に小屋で別れて、翌朝再び山で会って驚かれたこともあった」と笑う。
 「150回登っても1回たりとも同じ感覚はなく新鮮な気持ち。ガスで視界が悪くても風に乗って岩のにおいが運ばれてくると、山の存在を肌で感じる」と話す。剱岳や立山連峰、岩稜の眺望の素晴らしさ、ヤマネやライチョウ、花々との出合い、苦労を共にして登った人たちとの友情や自然との一体感が魅力と言う。
 次の目標は200回だ。「常念岳に206回登頂し、安曇野を愛した(山岳写真家の)田淵行男先生を目標にしたい。そしていつか雲上の美術展を開けたら」とほほ笑む。

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