地域の話題

豊科の熊倉堰 来月末に完工、通水

 度重なる水害で梓川河川敷の導水路が押し流され、昨夏から取水できなくなっている安曇野市豊科高家の農業用水路・熊倉堰の災害復旧工事が進んでいる。これまでは素掘りの水路だったが、市が石を詰めた蛇籠で護岸を一部に施し、簡単に流されないようにしている。5月末には工事が終了し、11カ月ぶりに通水が再開できるようになる見通しだ。

 熊倉堰は、熊倉区の45㌶の水田を潤す歴史ある堰だ。堤防沿いに水門があり、上流側へ約500㍍の導水路を掘って取水している。近年は相次ぐ台風や大雨で何度も崩れては直し、昨年7月の大雨の際には導水路が水門付近で完全に寸断され、取水できない状態が続いていた。
 市は、管理する地元の熊倉堰水利組合(沓掛勉組合長)の要請を受けて1月、総事業費約5000万円の国庫補助事業として復旧工事に着手した。土を運び入れて幅3・5㍍、深さ1㍍の導水路を上流側へ144㍍掘り進め、川筋に面した片側ののり面に蛇籠を並べている。何台もの重機が河川敷に入り、急ピッチで作業を進めている。
 梓川は、川底が削られる河床低下が進む。そのため高低差を利用した取水が難しくなり、熊倉堰水利組合はその都度導水路を上流へ延長し、20年以上苦労しながら水を引いてきた。今回は過去の復旧工事の中では最も大掛かりで、沓掛組合長は「これだけ護岸をすれば数十年は持つのではないか」と期待を話している。

連載・特集

もっと見る