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258グラム赤ちゃん健やかに こども病院で誕生きょう退院

 安曇野市豊科の県立こども病院は19日、院内で会見を開き、同病院で昨年10月に258グラムで出まれた男の子が無事に成長し、20日に退院すると発表した。病院によると、男児の出生体重としては世界最小で、総合周産期母子医療センター長兼新生児科部長の廣間武彦医師らスタッフと会見に臨んだ両親は、きょうだい3人と共に家族の日常生活を始められる喜びを語った。

 男児は、北佐久郡軽井沢町の会社員・関野康平さん、俊子さん夫妻の三男・竜佑ちゃんで、出生から半年で体重が3000グラムを超え、呼吸が落ち着いて口から取れるミルクの量が増えてきたことなどから退院が決まった。
 佐久市内の病院に通っていた俊子さんは、妊娠高血圧症候群との診断と赤ちゃんが小さいことからこども病院を紹介され、9月29日に入院した。2日後の10月1日に妊娠24週5日で緊急帝王切開で出産した赤ちゃんは、身長22センチ、頭囲18・3センチ、胸囲14・3センチだった。康平さんは「あまりに小さくてびっくりした。1カ月ほどたってやっと大丈夫だと(安心できた)」と当時の心境を語った。
 出生後はおなかの中に近い環境で生育するため、新生児集中治療室(NICU)で保育器に入った。担当した糸島亮医師によると、血管が針より細くてなかなか点滴が入らなかったり、消化器官が未熟でおなかの通りが良くなかったりした。最初は口から胃までチューブを入れ、俊子さんがさく乳した母乳を1回に0・5ミリリットルずつ与えた。俊子さんは「綿棒に母乳を含ませて与えたこともあった。病院の対応が丁寧で安心できた」と感謝した。
 病院によると、女児では平成27年にドイツで生まれた252グラムの赤ちゃんが世界最小という。男児では東京・慶応大学病院で妊娠24週、268グラムで生まれた赤ちゃんが今年2月に退院している。こども病院では29年8月に、妊娠22週2日、273グラムで生まれた女児が退院した。
 こども病院の「超早産児(妊娠22週以降26週未満)」の生存率は9割を超えている。早産児は経過観察が必要で、廣間医師は竜佑ちゃんについて、後遺症が残らないように今後も経過観察を続けていくと話した。

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