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メロディー橋 塩尻市が撤去へ 老朽化で 工法や巨額費用課題

 塩尻市は本年度、贄川のJR中央西線をまたぐれんが造りのアーチ橋「メロディー橋」の撤去方法の検討を始める。明治42(1909)年に建設されて老朽化が著しく、れんがが貨車に落ちる事故も起きており対策は急務だが、撤去するには工法の難しさや巨額の費用といった課題がある。

 建設課によると、橋桁を大型クレーンでつり上げて撤去できる一般的な橋と違い、れんが橋は崩れ落ちてしまうため作業が難しい。時間がかかれば列車の運行に影響が生じ、JR東海に対する補償費用が発生する可能性がある。アーチの下を通る架線の移設だけでも巨額の費用がかかる見込みだ。
 撤去せずに補強するにはアーチの内側をコンクリートなどで覆う必要があるが、アーチの高さや幅が現在でも列車に対してすれすれの状態で、これも難しいという。このため市は本年度予算に撤去の検討業務費用として1300万円を計上し、結果を見て最善の方法を取りたい考えだ。 
 メロディー橋は贄川宿の入り口にあり、平成元年に隣に関所橋が新設されて以降は歩行者用として残し、橋の上は公園として整備されている。馬てい形のアーチとれんがの色合いが趣のある橋だが、傷みが目立つ状況だ。
 26年の法改正で5年に1度の点検が義務付けられ、これまでの点検で危険性が確認されている。昨年5月には中央西線の貨物列車の貨車にメロディー橋のれんがが落ちていたのが、愛知県内で見つかった。今後重大事故が起きかねないため、市は直後に急きょ再点検を行い、不安定なれんがをあらかじめ落としておく応急処置を施している。

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