連載・特集

2019.4.24みすず野

 「人口減少、人口減少と騒ぎ過ぎる。昔の日本に戻るだけの話だろう」と言う人がいるが、数字上はそうだが、内実は全く違う。年金、保険などの社会保障制度や、各種公共サービスが維持できなくなり、深刻な問題を引き起こすのだ◆わが国の人口は、明治に入って右肩上がりに増え、50年前に1億人を突破後、平成20年の1億2800万人をピークに減り始めた。今後は急激に減少し、100年後は6500万人くらいになる見通し。現在の社会保障費は、半分ほどが年金給付に充てられ、医療、介護、雇用保険を含めると全体の9割近くを占める。保険料6割、税4割で賄う◆その昔、働けなくなった高齢者は家族が見ていたが、国民皆年金、皆保険が確立した後は、全体で支えるようになった。超高齢社会の到来によって、一人一人の負担は増すばかり。そうしないと制度が成り立たないからだが、自ずと限界がある。税収の減少は、自治体の住民サービスの抜本的な見直しも余儀なくさせる◆えらいことである。人口減少に順応できる社会、制度を作り上げつつ、出生率の回復に努める。令和の時代に最も求められる施策であろう。