教育・子育て

少子化顕著な楢川地区 小中一貫の義務教育学校設置を検討

市教委に義務教育学校の設置を要望する長嶋会長(右)ら
 小学校6年間、中学校3年間の義務教育を一貫して担う「義務教育学校」を塩尻市楢川地区に設置できないか、市教育委員会が来年度以降、検討を進める見通しとなった。地元の楢川地区振興協議会が26日、市教委に設置を要望し、山田富康教育長が前向きな姿勢を示した。少子化が著しい同地区では小中学校の維持・存続が将来的な課題となる中、学校運営の効率化を図りながら特色ある教育実現に向けた模索が始まる。実現すれば中信地方における設置は初めて。
 協議会の長嶋孝男会長らが教育長室を訪れ、楢川地区における▽義務教育学校の設置▽9年間通う校舎の施設一体型―などを要望した。中学生以上の住民の多くが設置に賛成する意向を示したアンケート結果も併せて提出し、山田教育長は「ひとつの方向性として適切。重く受け止め検討を進めたい」と応じた。  楢川地区では本年度、小学生が75人、中学生が42人と児童生徒数が市内小中学校で最も少ない。近年同様の傾向が続く中、市教委は平成27年、学校統廃合も視野に楢川地区に教育の在り方の議論を投げ掛けた。これを受けて地元側は協議会内に専門部会を立ち上げ、教育振興の検討を進めてきたという。  義務教育学校は平成28年に施行された新制度で、県教委によると県内では現在2校が運営される。中信地方に前例はない。小規模校に導入するメリットとして児童生徒の集団規模の確保や異学年交流が挙げられるほか、カリキュラムの編成や学年段階の設定などにおける学校側の裁量の幅が広がり、特色ある教育を打ち出しやすい。学びの充実が図られれば他地域からも自由な通学を認める小規模特認校への可能性も広がる。  設置可否の具体的な判断時期は未定だが、市教委は来年度以降「視察や研究を重ねながら望ましい学びの環境を探りたい」とした。