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高校サッカーSNSで速報 松本の男性年間300試合

 松本市村井町南1の会社員の男性(56)が、開設する会員制交流サイト(SNS)で「琥太郎」のアカウント名で、年間300試合を超す県内高校サッカー全試合の結果を試合当日中に速報する取り組みを続けている。選手権やインターハイ、県1~3部の各リーグ戦を網羅する手厚い情報提供が、選手や保護者の頼りにされている。

 琥太郎を名乗る男性は今季の県内公式戦が始まった16日、市サッカー場で行われた高円宮杯U―18サッカーリーグの松本国際と小諸商業の試合を観戦しながら、時折手元のスマートフォン(スマホ)やタブレットに目を移していた。無料通信アプリ「ライン」の琥太郎のグループラインには、県内2会場で行われていた全6試合の結果が各校の保護者ら協力者から続々と入ってくる。日付、対戦校、得点を整理して打ち直した結果をグループラインに上げていった。
 グループラインは利用者が見たい高校やクラブチームの結果ごとに▽主要大会▽県1部と2部▽県3部―の三つに分けて速報している。結果を伝えてくれる協力者は443人(7日現在)に上る。
 速報を始めたきっかけは、高校野球などと比べて結果を早く知る方法がないことへの不満だった。当日のうちに全試合の結果を把握できるホームページ(HP)などはなく、自校のHPに結果を載せる学校もあれば、載せない学校もあり対応はまちまちだ。それなら自分が「どこよりも早く正確な試合結果を届ける」と動き出した。
 平成28年夏の選手権の県大会で始め、懇意にする中信地方の高校の保護者会長らの協力で7人の速報チームを結成し、1回戦から決勝までの結果を掲載した。翌年も行い、年間全ての試合結果を載せるようになった。
 男性は「あくまでも主役は選手と保護者だから」とあえて名前を明かしていないが、速報に取り組む根底には「サッカーへの恩返し」の気持ちがある。男性自身も中学・高校時代はサッカー選手だった。「たくさん楽しませてもらった分を返していきたい」と語る。
 子供の部活の引退に伴い6人の仲間がチームを離れるため、今年は速報しない「引退宣言」をSNSに載せた。しかし、継続を望む声が多く上がり宣言を撤回、1人で続ける決意を固めた。初めて1人で取り組む不安はあるが「待っている一人一人の顔が目に浮かぶ。しっかり伝えていきたい」と意気込む。