政治・経済

公示地価発表 松本商業地は27年ぶり上昇

 国土交通省は19日、今年1月1日時点の公示地価を発表した。松本市内の商業地18地点の平均変動率はプラス0・4%、安曇野市内の商業地4地点はプラス0・2%で、ともに前年までの下落から上昇に転じた。松本市で商業地の平均変動率が上昇するのは27年ぶりで、安曇野市は平成17年の合併による市発足以降で初めてとなる。塩尻市の商業地の平均変動率は0・0%で3年連続の横ばいだった。松本地域の市部で、数年前から回復傾向となった住宅地に続き、商業地にも下げ止まり傾向が現れつつある。
 松本市の商業地18地点のうち、前年より価格が高くなったのは9地点で、前年の1地点から大幅に増加した。特に、松本市中央4のイオンモール松本近くにある「サイゼリヤ松本中央店」の上昇率は2・5%で、県内で最も上昇率が高かった。同地点の価格は前年より2200円高い9万1200円で、モールの開業翌年から2年連続の上昇となった。  県内の地価公示の代表幹事を務めた共信不動産鑑定の宮本吉豊社長(64)は、モール周辺について「今も人通りの多い状況を続けているので上昇継続」としつつ、地価への影響は「モール周辺に限られ部分的」とする。  松本市内の商業地ではこのほか、横ばい(前年と同額)が8地点、下落は1地点だった。安曇野市の商業地4地点のうち上昇は1地点で、2地点が横ばい、1地点が下落した。塩尻市は商業地が1地点だけで、3年連続の横ばいだった。  宮本社長は松本地域市街地の商業地について「観光客が増えていてホテルの稼働率がよい。飲食店もいい」とし、宿泊施設のある地域や飲食街については地価の下げ止まりがみられるとの認識を示す。さらに「マンション需要もあり、下支えしている」と分析する。ただ、オフィス街などでは不動産売買の動きが弱いという。  住宅地の平均変動率は、松本市がプラス0・8%で3年連続の上昇、塩尻市がプラス1・1%で4年連続の上昇、安曇野市がプラス0・4%で2年連続の上昇だった。また松川村が0・0%で下落から横ばいに転じた。松本地域の市街地より価格が安く「ベッドタウン」としての需要があるという。  宮本社長は、景気回復傾向などを背景に、働く場所があり、利便性の高い平たん地は需要があるとする。一方で人口減少が続き傾斜地の多い場所については値下がりが止まらず、今後も"二極化"が継続すると分析している。

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