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修復の和時計 国内最古か 松本の関さん 調査研究も

 松本市横田4の元高校教諭で和時計学会会員の関喬さん(83)は14日、現在復元修理を請け負っている和時計「一挺天符・月齢表示式掛時計」が、日本最古の和時計の可能性があると発表した。安土桃山時代に作られたとみられる刻銘や長年の経験を踏まえての判断で、詳細については調査研究中としているが、新たな発見であれば、「神戸市立博物館所蔵の江戸時代の和時計が最古」とされている歴史が塗り替えられるという。

 関さんは14日、この「一挺天符・月齢表示式掛時計」の研究調査について、自宅で中間報告をした。関さんによると、時計は愛知県犬山市の男性が所有するもので、昨年6月に修理の依頼を受けた。銅製の天板上部の部品が破損し、歯車がさびつくなどして動かない状態だったという。部品を新たに作って取り換え、経年劣化した文字盤の手入れを行うなどして作業を続けている。
 時計の背面に「慶長元丙申歳 三月上旬 江州長浜住 時計師 藤山信繁作」の刻銘があり、安土桃山時代の1596年に滋賀県長浜市で作られたと解釈できるという。事実だとすると、日本最古の可能性が高くなるが、関さんは「製作年も作者が実在したかどうかも分からない。信ぴょう性は今後の課題」と話し、慎重に事実関係を確認しているという。
 現在日本最古とされる神戸市立博物館所蔵の「間々斎玄哲作 一挺天符・月齢表示式掛時計」は江戸時代の万治2(1659)年製で、関さんが手掛ける時計と同じ形式という。
 関さんは「安土桃山時代の時計となれば、さらに63年も古いことになる。この時計には大きな価値がある気がしている」と話し、修理が終わったら6月に完成お披露目会を開きたいとしている。