政治・経済

松本市長選まで1年 現職・菅谷氏どうなる進退

 松本市の菅谷昭市長の4期目の任期が来年3月27日まで残り1年に迫っている。来年3月予定の市長選挙に出馬の意向を示しているのは、元NHK解説委員で無所属新人の臥雲義尚氏(55)=中央3=だけで、他に表面化した動きはない。菅谷市長は続投するのか引退するのか、進退表明の時期は-。現職の動向が新人の動きを左右するだけに注目度は高く、各界関係者の間でさまざまな臆測が飛び交い始めている。

 菅谷市長はこれまでのところ進退を明らかにしていない。表明時期を含め、市民タイムスの取材に対して「今の段階ではノーコメント」としている。
 菅谷市長の進退については、多くの関係者が「引退」と読む。75歳という年齢的な要素に加え、「もう十分やった」(松本市内の経済関係者)という見方も広がっている。
 国に先駆けて「健康寿命」に着目し、人と社会の健康を目指した市の最重要施策「健康寿命延伸都市・松本の創造」は、一定の成果を結びつつある。シンクタンク最大手の野村総合研究所が平成29年に発表した全国主要100都市の「成長可能性ランキング」では総合8位に、不動産大手の森ビル系シンクタンクが昨年発表した「都市特性評価」のランキングでは総合13位となるなど、客観的な評価を得ている。
 先日行われた市議会2月定例会の一般質問で菅谷市長は「一定の及第点をつけてもいいのでは」と述べ、4期15年の実績に手応えをにじませていた。
 仮に引退となった場合、「市長は後継者を立てるべきだ」(ベテラン市議)という意見も強い。客観的に一定の評価を得ている施策を引き継ぎ、新時代に合わせて発展させてほしいという視点で、水面下で後継者を模索する動きがあったのは事実だが、実現の可能性は依然不透明だ。
 一方で、5期目の可能性を指摘する意見もある。市が37(2025)年度の使用開始を目指す市役所新庁舎の建設など、4期目の任期中に完了しない大型事業を多く抱えていることや、33年度の移行を目指す中核市に関連して全国モデルとなる保健所の設置を模索していることもあり、関係者の間で続投論も語られ始めている。
 ある市職員は「保健所の話が具体化する中で、それまでは5期目の可能性がゼロだと思われていた雰囲気が変わった」と語る。
 菅谷市長が平成28年3月の前回選に立候補を表明したのは、告示が3カ月後に迫った前年の市議会12月定例会最終日だった。進退表明の時期について、ある市議は「9月議会までに言わなければ出馬するということになるだろう」とみる。