連載・特集

2019.3.25みすず野

 出勤途中に行き違うドライバーの何割かが、マスクを着用している。冬の間は主にインフルエンザ対策だったろうが、この時季は花粉症だ。花粉症で悩む人、年々増えているのではないか◆いまや国民病とも言われる花粉症だが、その代表はスギ。「子どものころ、花粉症なんてなかったよね」の声を聞く。花粉症が論文発表されたのは、昭和39(1964)年のことで、それ以前は報告されていなかった。戦後の復興期、各地の山にスギ、ヒノキが盛んに植林され、成長した木が花粉を飛ばし始めた時期と一致する◆くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ。有害な物質を取り込まないよう体が起こす、いわば防衛反応なのだという。体を守るための免疫システムが働いて、花粉を抗原と見なしてしまうらしい。これだけ騒がれているのだがら、決定的な医薬品が開発されそうなもの。ところが、効果は個人差が大きく、薬は開発途上だ◆全国紙にがん治療などで使われている先端医療を、花粉症治療に用いる動きが広がってきた、との記事が載っていた。専門的なことはわからないが、ぴたりと効く薬を待ち望んでいる人、そこかしこに。