連載・特集

2019.3.21みすず野

 折口信夫。大正・昭和期の国文学者、民俗学者で、歌人としては釈迢空の名で知られる。当地ゆかりの人である。この折口はコカインの常用者でもあり、文学仲間らの幾人かが文章で残している◆「コカインを鼻に注入していて、頭のメイセキをもとめていた迢空は、少し中毒気味で...」(室生犀星)、「若い頃のコカインの乱用で、鼻の感覚をすっかりだめにしてしまった先生は...」(池田彌三郎)ほか。折口は小さな薬屋の前で立ち止まって、ここに(コカインを)買いに来たと、あごをしゃくったという。戦前は薬局で簡単に手に入ったのだ◆コカインは、南米原産のコカの木に含まれ、局所麻酔薬として用いられるが、日本の法律では麻薬。無色無臭。中枢神経を興奮させる作用があり、覚せい剤に比べると持続期間が短いため、中毒者は、一日に何度も乱用するケースが多いらしい。ヘロインとどう違うかなどは、紙幅がないので省くとして◆全国のコカイン事犯の検挙者は、年間200人以下だが、タレントのピエール瀧容疑者が逮捕され、20代から常用していたと報じられて、関心が高まった。絶対に使用してはダメである。

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