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木曽署管内で運転免許自主返納が浸透 手厚い支援策が後押し

 木曽警察署管内で昨年、運転免許証を自主返納した人は160人(前年比52人増)に上り、過去最多を更新した。高齢ドライバーによる事故が全国で増加する中、自主返納制度が広く知られるようになり、警察相談窓口の開設や、自主返納者に対する行政・民間企業の支援施策の充実が主な要因とみられる。

 町村別では木曽町71人(同9人増)、大桑村31人(同22人増)、南木曽町21人(同8人増)、木祖村21人(同8人増)、上松町13人(同4人増)、王滝村3人(同1人増)で、全町村で前年を上回った。木曽郡内は平成25年に35人、26年に55人、27年に66人、28年に97人、29年に108人―と右肩上がりで増加している。
 支援施策は年々充実しており、昨年4月からは大桑村で、自主返納をした村民に公共交通の回数券1万1000円分を贈る取り組みが、上松町ではコミュニティーバスの乗車料金を一律200円に改定し、高齢者の通院負担の軽減を図る取り組みが新たに始まり、現在は5町村で、支援施策が行われている。民間企業も「運転経歴証明書」を提示すれば、タクシー運賃が10%割引になったり、スーパーマーケットの商品宅配サービスが割引となったりする特典がある。
 一方、木曽郡内は、車がなければ生活できない高齢者も多く、木曽署は各町村で行われる催しで、交通安全教育車「チャレンジ号」を活用し、高齢ドライバーに対する安全指導に力を入れている。昨年秋には、木曽シニア安全・安心推進員を対象に、自動ブレーキなどを搭載した安全運転サポート車の試乗体験会を初開催した。
 交通課の米山哲史課長は「自治体や民間企業で、支援が広がるのはありがたい」とした上で、「今後も自主返納制度や、運転経歴証明書の特典などの周知を図りたい。高齢ドライバーに対しては安全運転の徹底を呼び掛けたい」と話している。

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