地域の話題

木曽漆器の魅力 高めよう 青年部と筑波大 事業報告会

 木曽漆器の産地活性化を目的に、塩尻市木曽平沢の木曽漆器青年部と筑波大学が平成28年度から進めてきたプロジェクトの事業報告会が23日、地元の活動拠点「二四重(にしじゅう)ウルシ・アート・スペース」で開かれた。日常使いの漆器を提案するレンタル漆器「かしだしっき」のデザイン開発など、3年をかけて取り組まれた多岐にわたる共同研究が報告され、来年度以降に向けた事業の強化を展望した。

 木曽漆器工業協同組合をはじめとする関連団体や市、塩尻商工会議所などから関係者約40人が集まった。
 木曽平沢出身の宮原克人・筑波大准教授(48)が全体報告し▽空き家を活用した交流拠点の整備▽土産用箸やレンタル漆器のデザイン開発▽プロモーションビデオの作成―といった事業内容を紹介した。人口減少や後継者不足などの地域課題から出発したプロジェクトにより「木曽漆器の原点を見つめ直し、横断的な解決策を示すことができた。今後も人や情報の交流を図り国内外に魅力を発信したい」と述べた。
 懇親会の食事では「かしだしっき」が用いられた。漆器に触れて良さを確かめてもらい、日常に取り入れてもらう一助とするための貸し出し用漆器で、大小の丸皿や角皿がある。出席者たちは「かしだしっきは料理も映える」と来年度以降のレンタル開始に期待を寄せていた。
 プロジェクトは県の伝統的工芸品産業魅力アップ・創造事業の一環で、来年度以降も継続される見通し。
 青年部の酒井幹治部長(46)は「子や孫の代までこの地で産業が続くよう、実り多い事業展開を目指したい」と話している。