地域の話題

寿台の岡本雅寛さんが終活で愛用品整理 収益寄付で社会貢献へ 

パーキンソン病や交通事故の後遺症を患う、松本市寿台7の岡本雅寛さん(78)が自身の愛用品を安く希望者に譲り、収益の全額を国連児童基金(ユニセフ)に寄付する計画を立てている。少しずつ体の自由が奪われ、趣味の品々を思うように楽しめなくなる中で「幸せだった人生の証しを別の誰かの命に役立てたい」と考えるようになった。「終活」が社会貢献につながることを願っている。

 手放すことを決めたのは100枚近い音楽CDや趣味でたしなんだ手品道具などだ。どれも心のよりどころだったもので、特に75枚に及ぶクラシック名曲集には「幾度となく心を癒やされた」。しかし4年前に交通事故に遭って以降、後遺症の耳鳴りに悩まされて久しく聴いていない。多くの仲間を楽しませた手品の道具もパーキンソン病に伴う手の震えで使えなくなった。
 県が昭和40年代に造成した寿台団地に32歳で家を建てた岡本さんは、医学写真の技術者として地元の大学に勤務する傍ら、地域づくりやボランティア活動に没頭した。喧々諤々、同世代の移住仲間と意見し合いながら、寿台の初代公民館長をはじめとする役員を歴任し「新しい街づくり」に尽力した。忙しくも「尽くす幸せ」に満ちた毎日だったという。
 13年前に妻に先立たれた後もふさぎ込まずに積極的に地域に繰り出し、活動範囲が狭まった近年も毎月1000円のユニセフへの寄付を欠かさず続けてきた。「生きている限り社会の役に立ち続けたい」との思いからだ。
 身辺整理を進める中で愛用品を社会に生かしたいとの思いを強くしているといい「幸せだった人生に感謝でいっぱい。自分なりの恩返しができれば」と話している。
 購入希望者は岡本さん(電話0263・58・5476)へ。

連載・特集

もっと見る