政治・経済

長野県食肉公社、家畜の食肉処理を全面再開

全面的に食肉処理が再開された長野県食肉公社。12日には、消毒された敷地内にトラックなど多くの関係車両が出入りしていた

 松本市島内の民間食肉加工施設・長野県食肉公社に搬入された豚が豚コレラに感染していた問題で、県食肉公社は自粛していた家畜の食肉処理を11日から全面的に再開した。10日には家畜の受け入れを再開しており、敷地内での消毒は続くものの、ようやく通常業務に戻り始めたことに関係者は安堵していた。
 公社によると、11日に豚124頭と牛17頭を、12日に豚199頭と牛20頭、めん羊3頭をそれぞれ処理した。11日には、消毒ポイントをこれまでの出入り口付近から奥の豚舎・牛舎へ向かう敷地内に移した。12日は家畜運搬用のトラックなど多くの関係車両が、先週中は立ち入れなかった畜舎近くに駐車し、忙しく出入りしていた。車両や畜舎への消毒は引き続き念入りに行われ、作業が落ち着いた夕方も敷地内に消毒液を散布する従業員らの姿がみられた。
 公社の依田秀樹社長は「再開にほっとした。関係者の協力に感謝したい」と安堵しつつ「豚コレラが持ち込まれたのは事実であり再発は許されない。念には念を入れ、厳密な防疫対策を可能な限り続けたい」と語った。
 JA全農長野(長野市)畜産課の担当者は、出荷が遅れて価格面で悪影響を受けた生産者がいたことにも触れつつ「生産者がようやく信州産の豚肉を供給できるのは喜ばしいこと」とした。同公社を利用する安曇野市内の養豚場の経営者は「取引するお客さまには迷惑もかけたが再開でき安心した」と喜ぶ半面「(自分が経営する)養豚場が山に近いので、(県外で感染例がある)野生のイノシシにはどうしても神経質になる」と心配していた。

連載・特集

もっと見る