政治・経済

松本の周遊バス 最多の31万9923人

 松本市が中心市街地周辺で運行している松本周遊バス「タウンスニーカー」の本年度の利用者数が、平成11年度の運行開始以来、過去最多の年間利用者数になる見通しとなった。1月末で31万9923人に達しており、3月末までに36~37万人にまで伸びる見通しだ。民間主導で始まり、市が実施主体となる29年8月の「実質市営化」から順調に利用者数を伸ばしていて、増便による利便性の向上と地道な周知啓発も効果につながっているようだ。

 タウンスニーカーの運行は旧松本電鉄(現・アルピコ交通)の自主事業として、松本駅│松本城間の「北コース」から始まった。これまで最多の年間利用者数は現在の東・西・南・北4コース体制が整った19年度の29万147人で、20年の運賃改定や26年の減便の影響もあり、28年度には12万9278人にまで落ち込んだ。実質市営化に伴い運行間隔を「60分」から「20~30分」に縮めて増便し、29年度には28万3455人にまで回復した。
 本年度の利用者数を月別にみると、8月が4万4225人と突出している。中町や大型商業施設・イオンモール(中央4)前を通る「東コース」は2万753人で半数近くを占め、1便当たりの乗車人数は19・9人に上った。市交通安全・都市交通課は「夏の猛暑も影響したのではないか」とみる。
 利用促進策では、松本駅前のバス乗り場で4~10月に忍者などの時代装束を身につけた案内人を配置したほか、バス停に持ち帰りできる時刻表を置いたり市が導入した新デザイン車両の啓発物品を制作したりと工夫し、「ニーズの掘り起こしができている」(同課)。
 一方で、土・日曜日に交通渋滞で運行が大幅に遅れる状態も生じ、「定時性」の確保が課題だ。ただ、道路拡幅や昨秋の「平日ノーマーカーデー」で試したバス専用レーン設置はすぐには難しい状況もある。問題の補完措置として4月からスマートフォンで運行中のバスの位置情報や遅れを確認できる「バスロケーションシステム」を導入する。近藤潔課長は「まずは現在のルートや運行体制の定着を図りたい。引き続き『公共交通優先』を呼び掛ける」とする。

連載・特集

もっと見る