政治・経済

松本で豚コレラ殺処分に 宮田村から搬入の38頭

殺処分した豚や豚舎の排せつ物などを詰めた袋を消毒する担当職員(6日午後5時7分、県食肉公社)

 家畜伝染病の豚コレラに感染した疑いがある豚が松本市島内の民間食肉加工施設・長野県食肉公社に搬入された問題で、県は6日、精密検査の結果、一部の豚から豚コレラの陽性反応が出たと発表した。県などは同日、食肉公社に運び込まれた38頭と、運び込まれる前に豚がいた上伊那郡宮田村の養豚農場が飼育する2444頭について、全頭を殺処分にすることを決めた。県内で豚コレラが確認されたのは昭和57年以来となる。

 食肉公社に搬入された豚は、5日に宮田村の養豚農場から運ばれていた。宮田村の農場には、感染が疑われていた愛知県内の養豚農場から5日午前中に別の子豚が運び込まれていた。
 県園芸畜産課によると、食肉公社では、宮田村から運び込まれた38頭のうち12頭から陽性反応が出た。6日午前11時46分にこの38頭の殺処分を始め、同日午後1時25分に作業を終えた。殺処分した豚は、7日に宮田村の養豚農場まで運び、埋却する予定だ。県は同公社に家畜の受け入れ自粛を要請し、現在は閉鎖されている。7日には内部の消毒なども実施する。
 宮田村の養豚農場では、愛知県豊田市から運ばれた子豚80頭のうち79頭が陽性となった。愛知県から宮田村まで子豚を運んだトラックと同じトラックで宮田村から松本まで豚が運ばれており、そのため感染したことが考えられる。宮田村の農場での殺処分は6日午後2時10分に始まり、夜通し続く見通しだ。
 県は、豚コレラの陽性反応を受け、6日午前に県特定家畜伝染病防疫対策本部を県庁に設置した。各地域振興局などとも映像でつないで、対策本部会議を開いた。本部長を務める阿部守一知事は「現場の情報をしっかり収集した上で、風評被害が出ないように県民に正確な情報提供を行ってほしい」と指示した。