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DV再発防止へ加害者教育 松本で今春から甲信越初の講座

今春から始まるプログラムに向けて話し合う鶴巻代表(右)ら

 配偶者などから受ける暴力「ドメスティック・バイオレンス」(DV)の再発防止を目的とした、加害者の男性を対象とした教育プログラムが今春、松本市内で始まる。「パートナーと尊重し合う関係を回復する」ことを目標に、DVにつながる考え方や行動を見つめ直し、暴力や暴言のないコミュニケーションを学ぶ。DV加害者の教育プログラムが甲信越地方で開催されるのは初めてという。

 教育プログラムは、松本市内の臨床心理士や精神保健福祉士でつくる団体「NRRP研究会(ながのRespectful Relationship Program研究会)」が実施する。DVの加害者となった男性に参加を呼び掛け、過去の自分の行動を振り返りながら暴力につながる考え方、子供への影響などを知り、ロールプレーイング(役割を演じる疑似体験)などを通して暴力のないコミュニケーションを学んでいく。8~10人の参加を想定している。
 松本での実施に向け、メンバーで精神保健福祉士の鶴巻雄介代表(46)と多田由紀さん、臨床心理士の片桐薫さん(44)と行田太樹さん(33)の4人が勉強会を開き、情報交換などをして準備を進めている。東京のNPO法人・RRP研究会がカナダの取り組みをモデルに実施しているプログラムなどに足を運んで学んできた。
 プログラムの開催は、鶴巻代表がDV被害者の知人女性から「DV加害者の男性が暴力を繰り返さないようにするための研修の場はないか」と相談されたのがきっかけだった。身近に研修する場所がないことを知り、県内でも教育プログラムを実施しようと平成28年にNRRP研究会を立ち上げた。
 鶴巻さんは「日本では、DVの被害者を隠す・逃がすという選択肢しかない。田舎だと、女性が男性の実家に入っていて逃げ場がない場合もある。加害者に変わってもらう必要がある」とプログラムの意義を語る。「変わることは恥ずかしいことではない。勇気を出して参加してほしい」と、悩んでいる人たちに参加を呼び掛けている。
 プログラムは毎月第2、第4水曜の月2回を予定する。受講料は全18回で5万4000円。2月から随時、事前面談を行う。問い合わせはNRRP研究会(電話080・4934・3926)へ。