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凍る水面、川底は空洞 冬の女鳥羽川で不思議な光景

川底に水がなく、氷のみが張っている状態の女鳥羽川。一部は薄い氷も張り2層構造になっている

 松本市内を流れる女鳥羽川では、渇水期となる寒中のこの時季、川底に水が流れていないのに氷だけが張っている珍しい光景が見られる。通常、川や池に張る氷といえばその下に冷たい水があるものだが、下は空洞でまるで一枚の白い板ガラスが川に張り巡らされているようだ。水はけのよい扇状地を流れる河川に特徴的な水枯れ現象「瀬切れ」が関わっているとみられる。

 「瀬切れ」は、水量が少なくなると水が河床地下の砂礫に潜って流れ、川に水がないように見える現象だ。女鳥羽川を管理する県奈良井川改良事務所によると、市内では水量が減る夏に田川や薄川でもしばしば起こるという。
 冬の瀬切れについて、同事務所は「暖かい日中と寒い夜~朝方で源流域から流れてくる水量は増減する。水量が少なくなれば、夏と同様に瀬切れは発生し得るのでは」と推察する。
 冷え込む夜間に水量が減り水たまりの淵などで水面が凍った後、そのまま内部の水が地中に潜って瀬切れとなり、朝方に氷だけが残るメカニズムが考えられるそうだ。
 氷点下7・3度まで下がった23日も元町橋上流などで瀬切れとなった淵に氷が張っていた。踏むと乾いた音を立てて割れ、中は空洞で、内部にはさらに薄い氷が1枚張った2層構造の場所もあった。
 女鳥羽川での瀬切れは湯川と合流して水量が増える桜橋付近より上流で見られる。珍しい氷の造形も厳しい寒さの日限定となりそうだ。