政治・経済

設備投資に特例 安曇野市で活用進む 国の支援制度

 中小企業の設備投資を国が固定資産税の特例で支援する「生産性向上特別措置法」の活用が安曇野市内でも進んでいる。昨年6月の施行から29日までに製造業を中心とする15社が、償却資産の固定資産税3年間ゼロの特例を受けて、先端設備計22台を導入した。ただ、ここにきて中国の景気減速などを背景に景況感が悪化しており、設備投資の需要が今後も堅調に推移するかは不透明だ。

 申請を受けて認定する市によると、申請した企業の多くは電子部品や金属製品などの製造業者で、旋盤など機械装置の導入に対する活用が約9割を占めた。設備導入で手が空いた人材を営業部門に振り向けたり、熟練工を後進指導に当たらせたりする事例がある。
 先端の調理設備を導入したペンションやケーキ店、分包機を購入した調剤薬局の申請もあった。市は今後3年間で51件の活用を目標に掲げており、初年度はおおむね見込み通りの実績となった。
 ただ最近は米中の貿易摩擦が企業の投資マインドに影を落としている。市が製造業を中心とした市内企業を対象に3カ月ごと実施する景気動向調査によると、1月の対前年同期比の業況DI(「良い」と答えた企業割合から「悪い」とした企業割合を引いた値)はマイナス8・1で2期連続で悪化した。DI値のマイナスは2年3カ月ぶりだ。経営者からは中国の景気減速や消費税率の引き上げ、労働力不足を不安要素に挙げる声が聞かれ、製造業では在庫調整の動きもみられるという。
 昨夏に比べると設備投資の先行きは不透明感を増し「この先は厳しくなるのでは」(市商工会の経営支援員)との見方があるが、市は「市内全域、全業種の中小企業が活用できる。設備投資を後押ししたい」としている。問い合わせは市商工労政課(電話0263・71・2000)へ。