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インフル院内感染で患者2人死亡 松本協立病院で

 松本協立病院(松本市巾上、佐野達夫病院長)は28日、院内の病棟でA型インフルエンザの集団感染が発生し、入院患者2人が死亡したことを明らかにした。今月11日以降に発症者が相次ぎ、入院患者19人と職員35人の計54人の感染が確認され、うち中信地方に住む80代の男女2人が死亡した。直接の死因とインフルエンザとの関連を調べている。現在は終息に向かっており、病院は「これ以上の感染拡大はおそらくない」としつつ、引き続き面会制限などの感染防止対策を徹底している。

 松本協立病院は28日午後に記者会見を開き、佐野病院長と上島邦彦副病院長・院内感染対策委員長らが説明した。
 病院によると、死亡したのは糖尿病の治療で入院していた女性と、心不全と肺炎の治療で入院していた男性で、それぞれ別の病棟に入院していた。
 女性は12月上旬に入院し、1月18日に発熱、翌19日にインフルエンザに感染していることが判明した。治療薬の投与を始め一時は熱が下がったが、その後に気管支炎の症状を発症し、酸素吸入などの処置をしたものの25日午前に急性呼吸不全で死亡した。インフルエンザの発症から1週間以内に亡くなっており、病院は「インフルエンザとの関連がないとは言い切れない」としている。
 男性は12月中旬に入院し、1月26日に発熱がありインフルエンザの感染が判明、同日中に治療薬を投与したが、28日に心不全で死亡した。インフルエンザと直接の死因との関連は「判断が極めて難しい」とし、今後、専門機関の判断を仰ぐ。
 松本協立病院では、インフルエンザの流行に備え、昨年12月17日から、小学生以下を病棟に入れないなどの面会制限や、マスク着用、手洗いなどの対策を実施していた。昨年11月下旬から12月上旬にかけて、ほとんどの職員が予防接種を受け、感染した35人も全員、予防接種を受けていた。
 佐野病院長は「事態の発生を公表し、地域住民の皆さまのご理解とご協力を得ること、他の医療機関への注意喚起を図ることが重要であると判断して会見を開いた」とし、「患者さまとご家族、地域の皆さまにご心配とご迷惑をおかけしていることを重ねておわび申し上げます」と謝罪した。