地域の話題

児童園の生活、少人数で 法改正でグループホーム化進む

家庭的な雰囲気の中で生活できる施設内のグループホーム

 松本市島内の児童養護施設・松本児童園(竹村潤園長)で、施設内を区切って少人数で生活するグループホーム化が進められている。家庭養育優先の理念が打ち出された平成28年の児童福祉法改正によって、施設にもより家庭的な環境が求めらており、4、5年以内の早い時期に全員が利用できるよう整備する。併せて同じ島内地区内に独立したグループホームの開設も目指し、地域の中で育てることにも力を入れていく。

 児童園では現在、施設内に三つのグループホームがあり、来年度もリフォームによって1カ所増やす計画だ。いずれも定員は最大6人で、キッチン付きの食堂兼居間、風呂、トイレ、個室を備える。玄関も専用のものがあり、他の子供たちとはほとんど顔を合わせない生活になる。
 従来の集団での養育だと食事は給食職員が調理し、子供たちは料理する姿を見ることもないが、グループホームでは担当職員が目の前で作るため、子供たちも手伝いながら家庭に近い生活体験ができる。職員が手厚く関われるため子供の安定につながるほか、幼児は異年齢からの刺激で発達の幅が広がるなどの効果があるという。
 最初は幼児や小学生から対象としてきたが、入所者40人のうち半数を占める高校生には、卒業後に施設を出て自立するための準備期間として利用を広げていく。一時保護も含め、最終的には施設内5、6カ所、地域に2カ所の設置を構想する。
 独立型のホームは子供たちが近所付き合いを学び、児童養護に対する地域の理解を広げる役割を担う。子供が適応できずに児童園に戻った場合も転校を避けられるよう同一地区内で物件を探しており、昨年は地区の町会長会や民生委員会の会合で物件情報の提供協力や設置への理解を求めた。県内ではすでに取り組んでいる施設もある。
 竹村園長は「グループホームの家庭的な環境から身につくこともあり、職員の負担は増しても価値のあること。地元の理解を得ながら進めていきたい」と話している。