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寛永通宝 鋳造の遺物松本で出土 発掘調査で初めて裏付け

  松本市教育委員会は21日、同市中央2で平成27~28年度に行った発掘調査での出土品が、江戸時代の銭貨「寛永通宝」の鋳造に関わる遺物であることが判明したと発表した。松本で寛永通宝が造られていたことは、これまでにも文献や言い伝えなどから知られていたが、発掘調査で裏付けられたのは初めてとなる。

 出土品は、寛永通宝の未完成品や失敗品9点、銭貨の鋳型に溶けた金属を注ぐための容器の破片約200点、金属精錬時にできた不純物の塊数百点などになる。「松本城下町跡本町第8次調査」で出土した。江戸時代の銭貨鋳造の研究者で、佐賀県吉野ケ里公園管理センター歴史専門員の梅崎惠司氏に指導を依頼したところ、寛永通宝の鋳造に関わることが分かった。
 市教委文化財課によると、松本での寛永通宝鋳造は、3代将軍徳川家光のいとこに当たる松平直政が松本藩主だったことを背景に、寛永14(1637)年から寛永17(1640)年までの4年間行われた。当時の有力商人・今井氏が藩から鋳造を請け負っていたとされる。
 市教委文化財課の竹内靖長課長補佐は今回の発見について「松本の江戸時代の歴史をひもとく上でも大きな意味を持つ」と評価している。
 寛永通宝鋳造に関わる出土品は、2月16~3月3日に市時計博物館で開かれる速報展「発掘された松本」で展示するほか、市立博物館や東京都の日本銀行貨幣博物館での展示も検討している。